top of page

​橋梁・インフラ維持管理研究室とは

 熊本地震により落橋や大規模損傷した橋梁のみならず,小規模損傷ではあるが『みち』の一部としての橋梁の機能をほぼ喪失した多くの橋梁を近接目視により点検・診断しました.兵庫県南部地震の甚大な被害を受けて改定された道路橋示方書の新基準で新設または補強された橋梁の損傷状況を把握することができました.その中で,特定の部材に集中する特異な損傷などの橋梁構造の弱点や落橋防止システムなどの耐震補強対策が効果的に機能した部材について,研究対象となり得る多くの課題を目の当たりにしました.具体的には,様々な壊れ方が見られたのも事実で,どの部位で壊れるように設計すべきか,直しやすく,見つけやすい個所で壊れるようなダメージコントロールを積極的に設計に取り入れる必要があると実感しました.このことが現在の研究への私の姿勢です.また,自治体への支援では予算や人員規模に応じた維持管理の必要性も実感するとともに,社会資本整備審議会の『最後の警告-今すぐ本格的なメンテナンスに舵を切れ』のようにインフラを取り巻く危機は進行しており,社会インフラの維持管理工学に関する研究の重要性も強く痛感しました.当研究室では,橋梁を中心とした社会インフラの維持管理時代の到来を見越した様々な研究に取り組んでいます.                山口 浩平

bottom of page